国際交流イベントの舞台裏
先日、私が企画した国際交流イベント「Canadian Night」が開催されました。これは私の大学生活の集大成だっただけに、懸ける思いも並大抵のものではありませんでした。今回は、イベント企画の舞台裏をご紹介したいと思います。
企画経緯
そもそもカナダを題材に選んだのは、昨年大学を休学して約一年留学する中で、カナダが大好きになったからです。豊かな自然や美味しい食事はもちろん、多様性を受け入れる寛容度の高さが一番のお気に入りでした。留学生活についてはまた別ブログでまとめたいと思いますが、とにかく「カナダ=メープル」のイメージに終始することなく、様々なカナダの魅力についてイベントを通して学生の皆さんに伝えたいと思いました。
私はそれまで、比較的規模の大きい「各国の文化紹介イベント(通称:カントリーフェスティバル)」というカテゴリーのイベントを、イタリア、オーストラリアと担当してきました。今回のイベントの目的を達成するためには、音楽、食、プレゼンなど様々な方法でカナダの魅力を伝えるのが一番よいと思い、今回もこの形態で企画していくことにしました。
【試行錯誤の末完成したイベント広報ポスター】
準備
「国が違うというだけで毎回準備することは同じなんじゃ…?」と思う方もいるかもしれません。たしかに大枠で見ればそうなのですが、それでも回を重ねるごとに、イベントへの関わり方はどんどん強くなっていきました。
イタリアの担当になった1回目は、前任者によって用意されたフォーマットに従って、ただ作業するだけでした。正直、自分のやっていることが当日どういう形になるか、あいまいな部分もありました。2回目のオーストラリアは、自分の考えに基づいて、コンテンツ決めやポスター制作など、イベントに必要なことを何とか1人でこなしました。しかし、このときに残った課題は、イベント参加者のことを考える余裕がほとんどなかったことです。「自分がこんなイベントを作りたい!」という気持ちが先行しすぎて、参加者に押し付けてしまった部分がありました。
それを踏まえて今回の3回目は、「心から人にオススメしたくて、自分も参加者として参加したいイベント」に仕上げることができました。というのも、これまでだれもやったことのなかった、空間や音をフルに使い、異文化理解や異文化交流を超えて、参加者にいい「体験」をしてもらえるよう心がけて設計したからです。ICCでは年間約250もの異文化交流イベントを開催していますが、それでも「異文化交流」や「国際交流」聞くと身構えてしまう人がまだまだ多く、そんな人でも来やすいイベントにしたい、このイベントを通して関心をもっと広げてほしいという思いがあったからです。
また、仕事のやり方も3回目では格段によくなくなりました。たとえば、1人で抱え込むと工数が多すぎるので、周りの状態を見て仲間のスタッフにタスクを振れるようになりました。このとき、自分が意図した通りにやってもらえるよう、伝え方を工夫したことも私にとっていい経験となりました。カナダ人オーナーとの、初・英語での協賛交渉も何とか無事に終えました。
【交渉の結果実現した、貴重なカナディアンワインの販売】
【大使館からたくさんのビジュアル資料をお借りしました】
当日
企画書提出から約4ヶ月、ついに当日を迎えました。それまで丁寧に準備してきたので、「これだけ楽しいイベントに来ないなんてもったいない!」という境地に達していました(笑)。それほどまでに、自信と愛情をもって作っていたイベントですが、やはり仕事や課題で忙しい中、わざわざ時間を割いて来てくれた人たちには「ありがとう」と伝えたいです。
【プレゼンの様子】
終わりに
今回はさまざまなコンテンツを盛り込んだことで、「交流の質」という意味でとてもいいイベントになりました。未就学児から高齢の方まで、そしてカジュアルな服装からシックな装いの方まで、多くの人がいつものコミュニティを抜けて、会場に集い、ともに夜を過ごす――。すごくロマンティックですよね。とにかくイベントを楽しんで、何か一つでも持ち帰るものがあってくれたなら幸いです。
【来場者特典のメープルクッキーはいいお土産になったのではないでしょうか。】
最後に、サポートしてくれたスタッフ、友達、家族、本当にありがとうございました!